こちらでは自毛植毛について知りたい、興味があるという人向けに自毛植毛とは何なのか解説しています。
育毛剤や育毛シャンプーなど色々と試してきたが、全く効果が無かった。
そんな人の最後の砦が自毛植毛です。何としてもハゲたくない。髪の毛を取り戻したいという貴方は最後までご覧ください。
記事の目次
初心者にもわかりやすい!自毛植毛とは
自毛植毛とは、薄毛が気になる部位に後頭部から採取した毛根を、移植する薄毛治療法をいいます。
植毛治療には人工毛を使用するものもありますが、こちらは効果と安全性について優位性が無く事実上検討されることはありません。
自毛植毛は自分自身の毛根細胞を必要箇所に移植するわけですが、適応症状としては男性型脱毛症だけでなく、怪我等で毛根が死んでしまった箇所、あるいは生まれつき毛根が無い箇所への移植も可能です。
投薬治療は毛根が生きていないと全く効果がありませんが、完全に毛根が死んでしまった箇所に、自分の髪の毛を生やすことができる唯一の方法として自毛植毛が期待されます。
AGAの治療として自毛植毛を利用する場合、ジヒドロテストステロン(DHT)の影響を受けない性質をもつ後頭部から毛根ドナーの採取が行われます。
そしてその性質は移植後も引き継がれるため、移植に成功すれば以後はAGAの影響を受けずに永続的にヘアサイクルに従って生え変わってくれるためメンテナンス不要という恩恵を受けることができます。
一方、植毛治療は外科手術の領域になるため体への一定の侵襲があります。
また技術を要する分野であるために全てのAGAの専門クリニックで受けられるわけではなく、技術を持った医師がいる医療機関でしか受けることができません。
自毛植毛のメリットについて
それでは自毛植毛治療を利用する場合に得られるメリットについて見ていきましょう。植毛治療のメリットは5つ挙げることができます
1.確実性の高さが魅力
自毛植毛は移植が必要な個所に物理的にドナーを植え付けていくので、必要箇所に必要分だけ確実に増やすことができます。
治療薬が比較的効きにくいとされる生え際や、完全に毛根が死んでしまって治療薬の効果がない場合でも移植により確実に毛量を増やすことができます。
ただし単に増やせばよいというのではなく、デザイン性や見た目の自然感、あるいは定着性の問題などから経験豊富な医師の助言を受けながら検討する必要があります。
2.AGA(男性型脱毛症)に対して効果的
AGAの治療で自毛植毛を利用する場合の恩恵としては、ドナーとなる後頭部の毛根に抗AGAの性質があるという点です。
AGAは体内のDHTが毛根に対して脱毛指令を発し、これを受けてヘアサイクルが乱されることで進行しますが、後頭部の毛根はこの指令の影響を受けない性質があります。
そして通常DHTの影響を受ける生え際や頭頂部等に移植された後もその性質を引き継ぎますので、移植毛は脱毛指令の影響を受けることなく、永続的に髪の毛を維持することができます。
AGA治療についてガイドラインを発表している日本皮膚科学会では、自毛植毛治療を推奨度B(行うよう勧められる)という位置づけにしており、技術力のある医師の治療によって確実な薄毛改善が見込める方法となっています。
3.自然な仕上がりが魅力
薄毛部位の毛量を直接に増やす方法には他にかつらやウィッグなどがありますが、どうしても人工物であるこれらの方法は見た目の自然さに難が出ることがあります。
自毛植毛ではドナー毛根を鑑別し、太い毛と細い毛のバランスを見極めてバランスの良い配置とするように工夫されます。
単に移植箇所にでたらめに植え付けるのではなく、デザイン性を考えて医師が最適な配置にしてくれるので、より自然な仕上がりが期待できます。
4.メンテナンス不要
かつらやウィッグ、あるいはいわゆる増毛法といったものは手軽に見た目の毛量を増やすことができますが、実は定期的なメンテナンスが必要で手間がかかるものです。
産毛などが成長してくるので、編みつけた人工毛が浮き上がってきたりするのでサロンに定期的に通ってメンテナンスを受ける必要があります。
自毛植毛ならこういった手間は要らず、定期受診の必要もありません。
5.拒絶反応が無い
自分自身の毛根細胞を用いる自毛植毛では拒絶反応もないので安心です。
ただしショックロスといって、移植域周辺の既存毛が一時的に抜け落ちることがあります。
移植手術の際の刺激が影響すると考えられていますが、はっきりとした機序は分かっていません。
ただしショックロスはヘアサイクルが1回先に進むだけの現象ですのですぐに次の成長期に新しい髪の毛が生えてくるので心配は無用です。
自毛植毛のデメリットについて
一方自毛植毛にもデメリットはあります。3つほどご紹介しましょう。
1.費用が高い
移植域の広さや採取する毛根ドナー数、採取方法、移植方法、使用する医療機器などによっても費用は異なります。
しかし治療を決意するほどに進行したAGAに自毛植毛を適用する場合、概ね満足できるほどの移植を実行すると仮定すると、相当の費用負担があることは覚悟しなければなりません。
ごく狭い箇所であれば20万~30万円程度で済む場合もありますが、多くのケースでは80万円~200万円程度のレンジで費用負担を考える必要があります。
2.本数に限度がある
ヒトの毛根数は限りがあるので、自毛植毛に利用できる毛根数には限りがあります。利用できるのは後頭部の毛根に限られますのでさらに限定されます。
それでもドナー採取の技術が進化した現在では、熟練した医師にかかれば広範囲の薄毛に対処できるくらいの採取は可能とされています。
3.傷跡が残ってしまう。
また外科手術であるために傷跡の問題もあります。ドナー採取のためには少なからず傷が付きますが、短髪でない限り髪の毛に隠れるように工夫されます。
移植箇所にも術後一定期間は赤みやかさぶたが残りますが、これは自然に消失します。
自毛植毛の効果と経過について
自毛植毛は移植すればすぐに定着するわけではなく、安定するまでに一定期間を要します。
移植手術当日は出血があるので包帯を巻いて帰宅し、翌日にはクリニックで包帯を取り状態を医師に確認してもらいます。
術後一週間もすれば赤みやかさぶたは消失します。その後少しずつ移植した毛根から髪の毛が生えてきますが、これは間もなく一旦全て抜け落ちます。
これは移植箇所で正常なヘアサイクルが発動する準備のためのものですので心配いりません。ヘアサイクルが正常に稼働し始めるので、半年後には髪の毛の成長を実感できるでしょう。
自毛植毛前の写真について
生え際に起きるAGAの典型例です。M字タイプの薄毛が進行していますね。
自毛植毛の施術後7か月目
移植後半年が過ぎるころには正常なヘアサイクルの元で新しい髪の毛が生産されてきます。
気になっていた生え際のM字部分にしっかりと新しい毛が生えそろっています。
自毛植毛の魅力は半年後にしっかりと成果が見えること
移植後は一旦移植毛は抜け落ちるので速効性があるわけではありませんが、半年後には自分自身の髪の毛が生えてくるので達成感を味わうことができます。
一年後には好きなヘアスタイルを試して自由な人生を楽しむとことができるでしょう。
それまで積極的になれなかった恋愛も自信が付けば攻めの姿勢で挑むことができるようになるかもしれませんね。
自毛植毛を検討したいと思ったあなたへ
見た目は人の行動を劇的に変えてしまう力があります。ハゲの為に積極的になれない方はぜひ改善したいものです。
AGAでは投薬治療がメインになりますが、これは投薬を続けなければ再び薄毛が進行してしまうので根本治療とはなりません。
かつらや増毛などは「作り物」「ニセモノの自分」というレッテルからは逃れることはできません。
自分自身の髪の毛で薄毛を改善したいならば、自毛植毛は優れた治療法ですので一度検討してみる価値はあります。
植毛治療は技術を要する外科分野ですので、クリニック選びの際には在籍する医師の技量を見極める必要があります。
外科分野は治療実績が全てですから、その医師がどこでどんな植毛技術を学び、臨床の場でどれだけ多くの患者さんの治療をしてきたのか情報収集をしっかりと行うようにしましょう。
ちなみに自毛植毛の病院選びに関しては、以下の記事を参考にしてみてください。
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