突然ですが、貴方はしっかりと自己分析を行っていますか?
まだやっていないのであれば、まずは自己分析をするところから始めましょう。こちらでは自己分析をする意味と、やり方について解説します。
適切な自己分析を行って、満足度の高い転職が出来るように頑張りましょう!
記事の目次
自己分析とは
自己分析とは、大まかに言えば自分自身を探求する作業のことです。
他人の性格や魅力などを十分に認識していても、自分自身のことになるとあまり把握できていない人がほとんどなのではないでしょうか。
しかし特に就職活動では自分を売り出すわけですから、自己分析をすることによって自分の長所も短所もしっかりと押さえておくことが重要になります。
それゆえ内定には自己分析の良し悪しが大きく影響するといっても、決して過言ではないでしょう。
また「自分が何が得意でどういう道に進みたいのか」「そのためには何をやらなければならないのか」などを計画する段階から自己分析は関わってきますので、就職活動のはじめに取り組むべき作業と考えていても良いかもしれません。
特に面接などの自己アピールの場では、いかに自己分析を掘り下げておくかが大きな鍵となるでしょう。
なぜ転職時に自己分析が必要なのか?
それは極めてシンプルで、転職活動での成功率を高めるためです。
彼を知り己を知れば百戦殆うからず
本文引用:孫子 – Wikiquote
これは中国・春秋時代の兵法書である孫子に書かれている言葉なのですが、実際問題としてまさにその通りだと思います。
転職活動の際に、彼(転職先)を知ろうとする人は多いのですが、己(自分)を知ろうとしている人は少ないように感じています。
まずは自分を知ること、これが満足度の高い転職の第一歩であり、面接や書類選考を勝ち抜くための第一歩です。
また自己分析を適切に行うことで、自分の適性や強みを明確化して企業にアピールすることが可能です。
しっかりとアピールできていると、出来ていないのでは、採用担当の目線から見ても雲泥の差となります。
ですからまずは効果的なアピールをするために、自己分析を行いましょう!
転職を成功させる自己分析の3ステップと具体例
では早速、転職を成功させる自己分析の3ステップについて解説します。
- ステップ1.自分の経歴(キャリア)を書き出す
- ステップ2.自分の強みを探る
- ステップ3.自分の強みとエピソードを整理する
これらについて順を追って解説していきます。
ステップ1.自分の経歴(キャリア)をノートに書き出す
まず最初に行うのは自分のキャリアを書き出すということです。これはノートに書きだすことで自分の現状を整理するです。
この時に書き出したいのは、職歴、スキル、経験、実績、強み、弱みなどです。
この時のポイントしては、具体的な数字や名称を用いることです。名称に関しては守秘義務に違反しない範囲で書き出してみてください。
具体例
- 私はエンジンの製造の業務を担当しており、サブマネジャーとして10人の部下を指導しながらプロジェクトを遂行していました。
- そしてその時に感じたのは、部下に指示を出す際は、具体的にかつ期限を設けることの重要性です。
- 通常は工数が120時間かかる業務でしたが、具体的な指示を出すために作業指示書を3時間ほど作成し、40時間の工数削減に成功しました。
- また認識の相違がないことを確認するため、同僚とのコミュニケーションも重視しました。
- 同じ方向を見ていないと、仕事の質にバラつきがでますし、トラブルの原因になるということもこのプロジェクトで学びました。
といった感じです。そしてこの段階ではとにかく最初は書き出すことが重要です。
これを面接官や採用担当に見せるわけではないので、まずは適当でもいいので書いていきましょう。まずは手を動かすことが大事です。
ステップ2.自分の強みと弱みを探る
そして書き出した経歴の中で、自分の強みと弱みを探ります。
実際に書き出した中で、まずは自分の強みとなるものを探します。先程のように経歴を書き出すことで自分を客観視することが出来ます。
具体例
- 私はエンジンの製造の業務を担当しており、サブマネジャーとして10人の部下を指導しながらプロジェクトを遂行していました。
- そしてその時に感じたのは、部下に指示を出す際は、具体的にかつ期限を設けることの重要性です。
- 通常は工数が120時間かかる業務でしたが、具体的な指示を出すために作業指示書を3時間ほど作成し、40時間の工数削減に成功しました。
- また認識の相違がないことを確認するため、同僚とのコミュニケーションも重視しました。
- 同じ方向を見ていないと、仕事の質にバラつきがでますし、トラブルの原因になるということもこのプロジェクトで学びました。
こちらの具体例で言えば、計画性とコミュニケーション能力を自分の強みとして打ち出せそうです。このようにまずは書き出すことが大事です。
また一緒に弱みについて書き出しておくことも重要です。
これは自分の弱みを洗い出しして、フォローをしておくことで面接対策にもなりますし、職務経歴書を作成する際も役立ちます。
ステップ3.自分の強みとエピソードをノートに整理する
最後に自分の強みとエピソードを整理します。
具体例
計画性のある仕事が強み
- エンジンの製造の業務を担当しており、サブマネジャーとして10人の部下を指導しながらプロジェクトを遂行した実績があります。
- エンジン製造は工数が120時間かかる業務でしたが、具体的な指示を出すために作業指示書を3時間ほど作成し、40時間の工数削減に成功しました。
コミュニケーション能力が強み
- 業務の円滑化を図るため、認識の相違がないことを確認するため、同僚とのコミュニケーションも重視しました。
- その時に重視したのは、部下に指示を出す際は具体的にかつ期限を設けることの重要性です。5W1Hを意識して指示を出しました
- また同じ方向を見ることも大事にしました。でないと仕事の質にバラつきがでますし、トラブルの原因になることも実体験を通じて学びました。
このような感じで、自分の経験と強みを明確化して整理することが大事です。この時は5W1Hを意識して書きだすのが良いです。
「いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)」という6つの要素をまとめた、情報伝達のポイントのこと。5W1Hに沿って整理し、5W1Hにあたる内容を相手に伝えるようにすると、情報をわかりやすく、もれなく伝達することができる。もとは新聞記事を書く際の原則だが、ビジネスの場面では報告書・メールの作成時や、口頭で状況を説明する際に応用される。
5W1Hを用いて書き出すことで、あなたの強みがより明確にイメージしやすくなります。自己分析以外にも役立つのでぜひ活用しましょう。
実際に明確化した自己分析を活用しよう!
ちなみに実際に明確化し強みは、以下の3つのシーンで活用できます。
- 会社選び
- 職務経歴書
- 面接対策
これらについて少し解説します。
1.会社選び
実際に自己分析を行うことで、自分の強みや個性を把握することに繋がります。
この自分の強みや個性に合った会社を選ぶことで、入社後のミスマッチを防ぐことが可能です。
会社選びとなると、給与面などの待遇ばかりに目が行きがちですが、自分とのマッチング率も重要なポイントです。
2.職務経歴書
自己分析は職務経歴書に生かすことが可能です。
企業が求める人物像と、自己分析の結果を照らし合わせることで、希望する企業にマッチングした職務経歴書を作成できます。
ちなみに職務経歴書に関き方に関しては、以下の記事を参考にしてください。
3.面接対策
面接時には、志望動機や自分の強み・弱みなどは間違いなく聞かれますが、自己分析が出来ていれば迷わず回答することが可能です。
ちなみに面接対策や質問事例集に関しては、以下の記事をご覧ください。
このように自分を分析することは、結果として自己アピールが必要な転職活動では大きく影響していきます。
自分を知らなければ、自分に合った会社も選べないし、書類や面接などで自分を強くアピールすることが出来ないからです。
だからここはしっかりと時間をかける価値があるところなのです。
無料で自己分析・適職診断テストが行えるサイト3選
しかし初めのうちは、なかなか自分自身のことを分析するのは難しいかもしれません。しかし、そのような心配は一切無用です。
何故ならば近年では特に、無料で自己分析や適職診断テストが行えるサイトが幾つもあるからです。以下に、その中でも特におすすめの3サイトを取り上げてみました。
1.リクナビNEXTのグッドポイント診断
ちなみに自己分析に便利な外部サービスは、リクナビNEXTのグッドポイント診断です。
こちらのサービスはリクナビNEXTの会員限定のサービスであり、自己分析をする際にはとても役立つツールです。
リクナビNEXTは掲載している求人数も多く、これから転職活動をしたいと考えているのであれば、登録を推奨したいサイトの1つです。
無料で会員登録できるので、検討されてはいかがでしょうか?
2.キャリタス就活のキャリタスQUEST
キャリタス就活の「キャリタスQUEST」とは、ディグラム・ラボが監修した自己分析サイトです。
ディグラム・ラボとは心の波形の傾向を明確に診断するディグラム診断でメディアにも多く取り上げられているため、知っている人も多いのではないでしょうか。
キャリタスQUESTは、パソコンだけでなくスマートフォンからも簡単に行うことができます。またまるでRPGゲームをプレイしているかのようなシステムであるため、楽しんで自己分析を診断することが可能です。
なお自己診断の質問は全部で21問、診断結果はなんと100通り以上もあります。
さらに自身の性格や適した職業、就職活動において気をつけることなども適切にアドバイスしてもらえるため、今後の転職活動にとっても大いに活用できるでしょう。
またキャリタスの会員になると、似たような診断結果の「先輩の声」などを閲覧できることも魅力の1つです。
3.マイナビの適職診断MATCH
「適職診断MATCH」は、マイナビが作成している自己分析ツールです。
年度ごとにシステムが更新されているため、常に新しい情報を獲得することができるでしょう。またその仕事に対して個人がどのように行動するかを細かに測定しているため、自分自身の性格や自分に適した職業を客観的に判断することができます。
「適職診断MATCH」の魅力と言えば、何と言っても詳細な判定基準が出ることが挙げられるでしょう。
診断結果によって様々な職種との相性を何%くらいの確率でマッチしているかを詳細に伝えてくれますので、考えてもいなかった新たな職業が新たに転職の候補になるかもしれません。
なお現在の段階でも判定してくれる職種は90種類近くあるため、適職を見つけるのには最適なサイトであると言えるでしょう。
自己分析におすすめな本・書籍4選
自己分析におすすめできるツールは、サイトだけではありません。
自分自身を知るために必要な方法を示唆してくれる書籍も、幾つも出版されています。特に近年では就職活動と自己分析を結びつけた書籍も多く出版されているため、自分にあった自己分析攻略本を見つけてみてください。
以下に、自己分析に役立つおすすめ本を4冊まとめてみました。
1.さあ、才能(じぶん)に目覚めよう
「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」は、著者トム・ラスによって2001年に出版されています。
人々が必ず持っている「34の資質」を明らかにした書籍であり、世界中で話題になりました。その人気は日本でも爆発的なものであり、累計50万部のベストセラーとなっています。
またこの書籍により自分自身が持っている強みを視覚化してくれるツール「ストレングス・ファインダー」も世界的に流行し、「ストレングス・ファインダー」を利用してトップ5の資質を発見した人も現在では数100万人に及ぶようです。
なお2017年4月には、「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう新版ーストレングス・ファインダー2.0-」が出版されました。
この新版には進化したウェブテストのアクセスコードも付随しているため、とてもおすすめできます。また「34の資質」についても前作より詳しい項目分けにより解説されているため、自分の才能を見つけ出す指針としても大いに活用できるでしょう。
2.SWOT分析で攻略する就活面接試験
「SWOT分析で攻略する就活面接試験」は、長坂有浩によって2015年に出版された面接対策本です。
長坂有浩はMBA(経営学修士)を取得しており、NPO法人コミュニティカウンセラー協会理事や独立・起業家支援プロジェクト「ドリームゲート」アドバイザーなど数々の輝かしいキャリアを誇っています。
なお翌年には、「SWOT分析で攻略する就活面接試験―人事が考えていること、自分のとるべき行動がわかるー」も長坂有浩によって出版されました。
「SWOT」とは、「S」が自分の強み「W」が自分の弱み「O」が機会「T」が脅威を表しています。
そしてこの書籍では自分の長所や短所を知りチャンスを最大限に生かしてピンチを乗り切るためには、「SWOT分析」が重要であることを示唆し「SWOT分析」について詳しく解説しています。
それゆえこの書籍は面接を優位に進め、第一志望の企業から内定を勝ち取るための指南書として大いに役立ってくれるでしょう。
3.あなたの天職がわかる 最強の自己分析
「あなたの天職がわかる 最強の自己分析」は、2009年に梅田幸子によって出版されました。
著者の梅田幸子は、転職コンサルタントとしてなんと4000人以上の面接、教育現場では10000人以上のカウンセリングに立ち会っています。
このような経験から統計して編み出した彼女の自己分析法は説得力が十分にあり、その他に出版している書籍も非常に人気があります。
本書が主に主張していることは、誰であっても自分らしさを活かした仕事を手に入れるのが可能であるということです。
確かに自分らしさを活かした仕事であれば、ストレスを溜めることもなく常に心は喜びで満たされるでしょう。
しかし天職を見つけることは、なかなか簡単なものではありません。この書籍では「たった3つの自己分析」に取り組むだけで天職を見つける近道になるため、とても読み応えがあるはずです。
4.ハーバードの自分を知る技術 悩めるエリートたちの人生戦略マップ
“「ハーバードの自分を知る技術悩めるエリートたちの人生戦略マップ」は、ロバート・スティーヴン・カプランによって2014年に出版されています。
「ハーバードビジネススクール」のキャリア相談室室長によって発表されたこの書籍は、当時日本の学生の間でも大流行しました。
自己啓発本の類ではありますが、自己分析について詳しく知る際にはとても役立つでしょう。特に自分を知るために「自分史」を作るということについて解説している点は非常にわかりやすく、現在では多くの就活アドバイザーにも取り入れられています。
なお海外の書籍ではありますが和訳もしっかりとされており、とても読みやすくなっているため、自己分析初心者にもおすすめの一冊です。
このコンテンツのまとめ
- 自己分析は転職活動の成功率を高めるために必要
- 自己分析は経歴の書き出し、強みを探る、整理するの3ステップで行う
- 自己分析は会社選び、職務経歴書、面接対策に活用できる
- 自己分析は自己アピールの基礎であるため時間をかける価値がある
- 自己分析は診断サイトを活用すると便利
- 本を読むことでさらに専門的な自己分析が可能
自己分析についてまとめると以上のようになります。自己分析はしっかりと時間をかけることで転職成功率は高まります。
ただし自己分析は現状と過去の分析なので、未来の分析はできない点は注意です。
今後の仕事人生において、キャリアアップや年収アップを希望の方はキャリアデザインを描くことが重要です。
自己分析と合わせてキャリアデザインを描くことで、さらに満足度の高い転職を行うことが可能です。詳細は参考記事をご覧ください。
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