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発達障害でも受け入れる高校、サポート校

2012年現在、高校に進学する生徒のうちの6.5%が支援が必要な発達障害生徒だというデータがあります。発達障害でも受け入れてくれる高校やサポート校はあるでしょうか。

発達障害でも受け入れてくれる通信制高校はある?

あります。発達障害を持っていると、中学校では普通学級にいると支援学級にいる場合がありますが、支援学級にいる場合でも受け入れ可能な通信制高校はあります。

支援学級にいる場合は公立の全日制高校への進学が難しいことがあります(公立の全日制支援学校への進学を除きます)。というのは、支援学級は内申が付きません。内申がなくても受け入れてくれる私立の高校はあります。公立でも定時制高校は受け入れてくれることがあります。

ただし、全日制高校の場合は普通学級への進学となります。高校からは自由教育になるので、支援が必要な生徒は支援学校に、それほど支援が必要ない生徒は普通学級へ、という進路になります。

発達障害は知的障害が見られない発達障害と、知的障害のある発達障害があります。発達障害を持つお子さんも6%を超える生徒が高校に進学しています。公立高校ヘは基本的に支援学級の生徒は入れませんが、地区として定員割れしている学校や、定時制高校、分校などは受け入れてくれるところが増えつつあります。

文部科学省によると、通信制高校の生徒の約14%が発達障害等を持っていると推定されています。なぜ確定ではなくて推定かというと、発達障害は軽度のものならば「ちょっと変わっている」くらいの評価で済むためなかなか受診・確定までに至らないという特性があるからです。

手帳があっても大丈夫?

発達障害の場合、手帳を申請している場合といない場合があります。どちらでも通信制高校に入るには問題ありません。発達障害の場合は療育手帳と精神障害者保健福祉手帳が取得できる可能性があります。発達障害専用の障害者手帳はありません。発達障害は2000年以降に診断が増えてきている、「第4の障害」と呼ばれている障害です。

今まで障害というと「身体・知的・精神」の3障害の区分しかなく、第4の障害である発達障害は、自治体によって理解や受け入れが遅れているところもあります。なので、この記事で述べることは一般的なことにすぎず、詳しいことは自治体によるのでお気を付けください。

手帳を持っているメリットとしては、持っていると将来的に障害者雇用枠での就職ができます。もちろん、一般枠での受験もできます。特別支援学校の高等部に進む場合は、手帳がないと進学することができません。

手帳を持っていても、通える通信制高校はあります。発達障害の「障害」は人によって違い、LD(学習障害)、ADHD(注意欠損多動症候群)など、傾向もそれぞれに違います。学習障害の中でも、空間認知能力の欠損している生徒もいれば文字認識能力が不足している生徒もいるなど、さまざまなサポートが必要です。

発達障害の「発達」とは、身体能力や知的能力の発達だけでなく、精神的なものの「発達」も指します。心理的なサポートが必要な場合も多く、カウンセラーや臨床心理士のサポートを受けて学校生活を送る場合も多いです。授業中に耳栓を話せなかったり、ずっと出歩いてしまうなど周囲の生徒の理解が必要な場合もあります。

手帳のあるなしにかかわらず、受け入れてくれる通信制高校はたくさんあるのですが、学習と心理的な両方のサポートを得られるかというと、また話は別になってきます。

全日制高校で積極的に発達障害を受け入れてくれる高校は?

代表的な例を上げます。

京都府立福知山高校三和分校

定員割れが続いたため、発達障害の生徒も希望すれば入学することができる高校です。先生たちが1年間、自ら志願して養護学校での研修を実施しました。

通常の学習評価では難しいこともあるため、ノートやプリント、出席などの提出物も含めた評価をすることによって進級・卒業をサポートしています。発達障害の生徒の中途退学も防ぐため、さまざまな試みをしています。

東京都立チャレンジスクール

(大江戸,稔ヶ丘,六本木,世田谷泉,桐ヶ丘、八王子拓真※八王子拓真はチャレンジ枠のみ)

昼夜間3部制の定時制・単位制・総合学科の高校です。午前、午後、夜間の3部に分かれているので、仕事をしながら学校に通う生徒や、起立性調節障害などの病気があって朝から学校に通うことがつらい生徒などが通うことが多い学校です。

受験もありますが、小論文と面接、志願申告書の提出になり、4月入学の試験に不合格でも8月に補欠募集があるので、再度受験できる仕組みがあります。

通信制高校を選ぶうえでの注意点

進路指導の特性

発達障害をお持ちの場合、卒業後の進路が気になってくるところではないかと思います。発達障害は得意なものと苦手なものに差が激しいといわれている障害なので、得意なものを伸ばすことができれば大学進学も視野に入ってくると思います。

国公立の大学は5教科が必要ですが、私立の大学や短期大学は3教科や2教科、あるいは1教科しか必要ではないところもあるからです。

また、高校卒業後に就職を考えている場合は、その学校が就職指導に関するスキルを持っている教員がいるかどうかがカギになってきます。手帳(療育手帳や精神保健福祉手帳)の取得によっても就職は変わってきますので、その点も踏まえて就職指導ができる教員がいるのが理想です。

発達障害をお持ちの方に理解があって受け入れ可能な専門学校などもあります。そうした方面の知識をどのくらい通信制高校が持っているかどうかで進路の選択肢は変わってくるといってよいと思います。

就職を考えている場合は通学タイプを

就職を考えている場合、次のことを面接官にアピールできないと採用が難しくなります。

  • 3年間頑張って学校に通えたこと
  • 友達とうまくやれたこと

多くの仕事は、毎日ちゃんと仕事ができる人を欲しがっています。そのためには、毎日学校に通ったという事実が大切です。もちろん、体調不良等による欠席は問題になりません(多すぎるのは問題です)。

朝ちゃんと起きて学校に通えた、ということは毎日ちゃんと仕事ができる、という期待につながります。ここで年間1週間程度のスクーリングにしか行っていない、という状態だと会社側も判断基準がなくて困ることになります。すると、そのあたりがわからない通信制高校の卒業生よりも毎日学校に通えることがわかっている全日制の卒業生を採用しよう、と考えてしまうのは当然です。

自由登校の学校であったとしても、ちゃんと出席日数は記録されています。なるべく学校に通う方向で3年間頑張りましょう。

指定校推薦の充実にも注目しましょう

大学進学を狙う場合、通信制高校に「指定校推薦枠」というものがあることがあります。これは、大学から「この通信制高校から本校に1人入学させてください」という推薦枠のことです。

指定校推薦をもらうには、学校内の選抜に通る必要があります。選抜といってもテストを受ける形式の選抜ではなく、評価(内申点)と出席日数等、授業などの態度などによって決まります。指定校推薦を得られた場合は入学試験で不合格になるということはほぼありません。

通信制高校で積極的に発達障害を受け入れてくれる学校は?

通信制高校には発達障害の生徒を積極的に受け入れてくれる高校があります。ケア体制が整っている通信制高校を紹介します。

興学社高等学院

千葉県松戸市にある通信制高校です。全面的に発達障害に対して理解があり、入学前にWISC検査を行ったうえで得意なことを伸ばして行くという教育方針の通信制高校です。得意なことと苦手なことは誰にでもあることで、得意なことと苦手なことの差が大きすぎるのが「発達障害」だととらえています。

療育手帳および精神保健福祉手帳があっても、それを理由に入学を断られることはありません。

平成20年から28年度の卒業率は100%。進路の情報の詳細はわかりませんが、大学進学をはじめとして短期大学、専門学校進学、就職など多岐にわたるということです。

中央高等学院

ライフサポートコースというコースが積極的に受け入れを行っています。講演会などをはじめとする保護者の勉強の機会も設定するなど、積極的な取り組みを見せています。

この学校の特徴は、教師が生徒同士を引き合わせてお友達を作る、「友達作りまでのサポート」をしてもらえることです。専任カウンセラーもいるので心理的なサポートもしてもらえそうです。

進路は大学や短期大学、専門学校などが上げられています。

明蓬館高等学校

バレエ特待生の活躍で有名な明蓬館高等学校では、発達障害を理解するためにいろいろなセミナーや講演会を主宰しています。

発達障害という診断を受けていても受けていなくても、そのような傾向がある生徒の入学相談を受け付けています。個別的な指導計画によって1人1人の成長によって見ていく方針で、校内環境も理解あるものにする努力をしているそうです。

検査や診断への紹介、他校への紹介など、入学許可をできない場合でもアフターケアをきちんとしてくれるところも魅力です。毎日通えるコースもあり、テストは一切行わないそうです。

KTC中央高等学院

発達障害を「スペシャルタレント(ST)」と呼び、全スタッフがカウンセリングの訓練をしています。得意なところを生かして、持っているけれど隠れて見えない資源開発をしようとしている学校です。

発達障害のせいで不登校になっている中学生や小学生を持つ保護者と学校の先生を交えて、解決に向けて話し合っていく講座が2~3か月に一度開かれています。軽度発達障害に関する講座も開催し、発達障害そのものに対する世間の理解も深めていこうという取り組みを行っています。

発達障害に関するデータ
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n436/n436007.html

文科省のデータ
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/104/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2014/11/13/1353427_4.pdf

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