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高校受験燃え尽き症候群で不登校になってしまったら

せっかく受かった高校なのに、行きたがらない…そんなもったいないことはない!と親の立場としては思いますよね。毎年一定数、高校1年生で不登校になってしまう子はいます。そんなときはどうしたらよいのでしょう。

なんで燃え尽き症候群に?

高校1年生が燃え尽き症候群になるには、いくつか原因があるようです。

高校がゴールだと思った

厳しい受験をくぐりぬけた人に多いようなのですが、高校合格自体をゴールだと思っていた場合です。合格のときは舞い上がっても、入学式が終わればすぐに現実はやってきます。入学後の小テスト、続くオリエンテーション、そして当たり前のように始まる授業…

駆け抜けてゴールした後の脱力が続いていると、気が付くと夏…という感じになってしまいかねません。ふと気づくと、乗り遅れている自分に気づくとき、学校へ行く足が重くなってしまうことがあるようです。

思っていたのと違った

特に志望校のランクを直前になって落とした人に多いようです。行きたかった志望校が結局ギリギリの成績で、安全に合格するために一段レベルを下げたことによって「思っていたのと違った」となってしまうパターンです。

実際に行きたかった高校は美化されていることが多いですので、入った高校で思い通りにならないことがあると「こんなはずじゃなかった」と思ってしまいがちです。自分の決断ではなく、周囲(学校や保護者)の決断によって志望校を直前になって変えた場合はよりその思いが強く感じられるようです。

すると、高校生活に希望を持てなくなり、学校へ行きたくなくなってしまうことも。これは第一志望に不合格になって、第二志望へ行くことになった人にも見られる傾向です。

自分のレベルが低いことに気付いた

進学校に多いパターンです。中学校では学年のトップクラスだった人も、高校へ行ったらみんな似たような偏差値の似たようなレベルの人ばかり。その中でもやはり優劣はつくのが学校です。

特に、今まで5段階評定の「4」「5」しか見たことがないという人も、同じようなレベルの学校に行くと「2」や「3」しかない、ということが普通に起きてしまう可能性があります。初めて見るそんな内申評価に絶望し、2学期から学校に行けなくなってしまう人もいます。

うらやましい悩みかもしれませんが、ずっと優等生で学校生活を過ごして来た本人には致命傷のように感じられるのかもしれません。

学校が遠すぎる、行きづらすぎる

中学校は歩いて通って、高校は1時間以上かかるところ、という場合にも行き渋りが起きやすくなります。特に都市部では、通学時間は通勤ラッシュと重なります。今まで歩いて10分で中学校に通っていた子が、満員電車に1時間以上揺られて登校しなければならない。

その場合、当然体力が奪われます。朝学校に着いたらすでにへとへと、という場合もあるでしょう。成長期と呼ばれる、急に体が大きくなる時期がまだ始まっていない人には特に苦痛でしかないと思います。

自転車で1時間以上、というのも体力がないと厳しいものです。疲れて帰ってきて、朝起きられなくなり、一度遅刻してしまったら失敗感でもう学校へ行けなくなってしまう…そんな事態も起きるようです。

不登校になる前に

不登校になるかどうかは入学前にちょっと兆候があると思ってもよいのかもしれません。

お子さんのタイプをよく見て志望校を決める

お子さんは下からじわじわ這い上がってくるのが好きなメンタルの強いタイプのお子さんでしょうか。それとも、一番下になってしまうとくじけてしまってやる気を失うタイプのお子さんでしょうか。

這い上がるのが好きなタイプのお子さんは少し背伸びして進学校に行ってもたくましくやっていけるかもしれません。ですが、逆のタイプの子が自分よりもレベルが上の生徒の中に混じってしまったら、ちょっと高校生活がつらいことになるかもしれないのです。

大人の立場からすると、少しでも上のレベルの高校に入れて安心したいところ。例えば県内トップ校などへ行けたら親は安心ですよね。

問題は高校に入った後です。どんなにいい高校へ行っても、高校で失敗感にさいなまれて学校へ行きづらくなってしまったり、挫折感に陥って自分を過小評価してしまっては困ります。特に、今まで「よくできたお子さん」だった子が、「下から数えたほうが早い、というかほとんど一番下」ということになってしまった時、今までそういう体験をしたことがない子はその事実に堪えられなくなってしまう可能性もあります。

もちろん、志望校は本人の意思を尊重すべきです。ですがその時、本人のレベルと明らかにかけ離れている、高望みという学校を志望するなら、入学できても成績最下位の可能性もあること。そして、それでも努力していけばいいことなどを志望校決定前に伝えておいてください。

「第一志望に落ちたら人生終わり」みたいな言い方をしない

受験期に気を付けておきたいのですが、第一志望に受からなかったら、あなたの思い通りの人生にならないよとか、将来が心配とか、そういう言い方はしていませんか?口や態度では反発していても、子供は心の底で案外素直に親の言うことを受け止めています。

口では言い返すかもしれませんが、不合格になるとショックでその言葉が改めて胸に刺さってくるようです。親の言葉は呪いに近いものだといいますが、何気なく言った一言が意外に深く刺さっていることもあるようですので、あとでマイナスになる言葉は控えたほうが良いと思います。

「高校がゴールではない」と言って聞かせる

どんなに素晴らしい高校でも、そこは絶対人生のゴールではありません。そのことをよく受験期から伝えておくほうが良いです。特に、親の学歴よりも高いところを受ける子に多いのですが、そこに受かっただけで周囲がほめたたえてくれるとなると、合格がすべて、高校がゴール!と思ってしまいがちです。

実質は、高校に受かっても次は就職や大学受験のステージになるだけですので、何ら状況としては変わりません。それもふまえて、決して高校はゴールではなく、高校の過ごし方も大事だよというメッセージを日ごろから送ってください。

春休みの間に切り替えさせる

合格して舞い上がるのは当然で、ぜひそんなうれしい合格をしてほしいと思っています。でもその浮かれ気分が新学期を過ぎて続くのは問題だと思います。

春休みに入ると、そこで高校の入学説明会があります。親子で出席するところがほとんどのようですが、そのあたりで気持ちが切り替わるといいのではないでしょうか。春休みの宿題などもその時出ますし、教科書類も指定されるか、その場で買うかになると思います。

教科書はその場で買う場合は後日宅配便で家に届くパターンと、重い荷物を持って帰るパターンと両方あるようですが、教科書が届いたら、ぜひお子さんと教科書を開き、高校の勉強の難しさなどを話してみてはいかがでしょうか。

そして、進学校に進学するお子さんについては、これから2や3を取る可能性も大いにあるということ、それでも心配しないでまた努力すればいいということをお伝えください。

高校は素晴らしいところだ、と言いすぎない

高校に希望を持たせすぎると、高校の友達はみな人格者、大人、友達にするのにとても良い人たちというイメージを持ってしまいます。これも、進学校に進学する人に多いようです。今までの中学校とは別の人格者がいるのではないかという期待を持ってしまうのです。

高校の同級生は、どんなに優れていたとしても同級生の子にすぎません。絵にかいたような人格者もいませんし、人間関係のいざこざは中学校とそんなに変わらない、くらいのイメージでいれば間違いないでしょう。

あまり期待をしすぎてしまうと、「素晴らしい子たちばかりだと思ってたのに普通だった」ということですら肩透かしを食わされたように思ってしまいがちです。人間関係でトラブルがあったときも同様です。

全てにおいて過剰な期待をさせないようにすることが親にできる最善の予防法だと思います。

万全に準備をしたにも関わらず、お子さんが燃え尽き症候群で学校に行かなくなってしまったら…?もちろん、一番良いことはそうなる前に止められることです。でも不登校は、兆候がなくいきなり来ることもあるといいます。その時親には何ができるのでしょう。

不登校になってしまったら

まず、不登校になってしまっても大半のお子さんはちゃんと社会復帰できているということに目を向けてください。文部科学省の資料によると、中学校時代に不登校になった生徒のうちの8割程度が就学・就労しているというデータがあります。

大切なのは、「今」学校へ行かせること、ではなく「いつか」学校へ行かせることです。不登校になると、どの親御さんも様子見の時期があります。様子見の時期が少し収まると、学校へ行かせようとする時期があるように見受けられます。方法はさまざまで、追い出そうとしたり、学校と連携を取って先生に迎えに来てもらったり、「将来のために」と諭したりなど、さまざまです。

ですが、元不登校の生徒を見てきたうえで思うのは「不登校はこじらせることがある」ということです。

「不登校をこじらせる」とは?

不登校は風邪と同じだと仮定します。子供が風邪をひいたら、治るまで家で養生しているのが普通です。無理に外へ出したり、学校へ行かせたりしたら風邪をこじらせて肺炎になってしまうかもしれません。結果、おとなしく寝ていれば1週間で収まるものなのに、入院が必要になったり1か月くらい完治にかかったり…などということが起きます。

不登校も同じです。学校へ行けないのを無理に学校に行かせたら、不登校そのものは長引いてしまうかもしれません。より「学校」「先生」「同級生」に嫌悪感を募らせてしまうかもしれません。学校へ行きたくないときは、直接学校へ行かせないで本人が言い出すのを待つのが良いのだと思います。

ですが、楽観視はしてはいけません。なぜなら、不登校を経験した子どもは成人しても引きこもる可能性があるからです。不登校になってその結果嫌なことを逃げられた、という経験が成功体験になってしまい、会社で嫌なことがあった場合に「引きこもる」という行動に出てしまうことが多いのです。

成人してからの引きこもりを防ぐために

成人してからの引きこもりは大変です。親も若くはありません。もう定年退職している世代ですので、収入的にも成人の娘や息子を支えていかなくてはならないのは若い時以上の負担になります。自分が死んだあとのことも心配になります。

不登校支援をしていた時に、あるカウンセラーの先生は言いました。「遺産が残せるかどうか、それが分かれ目です」と。親が死んだあと、不動産などの財産があって毎月お金が入ってくる状態が維持できる場合には、成人の引きこもりに積極的な支援はしないのがその方のやり方でした。かなりこじれていることが多いので、無理に外に出そうとするとうつになってしまうことも多いからです。

そうならないためには、一度目の不登校の時にも「他人とのかかわり」を絶やしてはいけないようです。不登校になって完全に家に一人きりになれる状態は、わずらわしい人間関係から解放されます。ですが、不登校は「他人と会うと死んでしまう病」ではありません。ただ学校に行きたくないだけのことです。

どんなかかわりでも構いません。塾の先生、学校外部のクラブチームの友達、親戚のおじさんおばさん、いとこたち…高校生ならアルバイトもできます。不登校を「病気」にしてしまわないこと。そのためには、今は学校に行かなくてもよい、と気持ちを切り替えて、どうやったら他の人間とのコミュニケーションを断絶させないで済むか、と考えたほうが将来的によさそうです。

病気との見分け方

お子さんが不登校になると、何か精神疾患になってしまったのではないかと心配するご家族もいらっしゃいます。その判断もカウンセラーの先生に教えていただきました。おもな兆候は2つあります。これはあくまで素人の判断方法なので、私は専門家ではありませんので参考程度にしてください。

学校に行かないことを全然気にしていないなら、精神疾患の可能性が疑われるということでした。多かれ少なかれ、お子さんが今までいた「学校」というものに行かなくなるには決断が伴います。そして、毎日行かなければならないものだとわかっているため、親に対してある程度の罪悪感が生じるはずです。後ろめたさが生じる場合もあります。

もう1つは、自傷などの行為が見られるとき、ということでした。自傷の中には、浴室で体を洗い続けたり、逆に全く体を洗わなくなったりすることも含みます。物理的に自分を傷つけることだけでなく、絶対に髪の毛を切らずにそれで視界を遮り、どちらが顔の前後なのかわからなくなったということも含みます。

このようなことが起きた場合は専門家の手を借りてください。

不登校にさせないように受験期から予防線を張っておくこと、なってしまった場合はこじらせないことを大事に、長い人生の短い期間を支えていただければと思います。

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