アスペルガーを受け入れてくれる高校はある?

アスペルガーを受け入れてくれる高校は多くありません。特に全日制高校だとほとんどありません。完全にないわけではありませんので、探し方とない場合の対処法をお知らせします。

アスペルガーを受け入れてくれる高校の探し方

まず、お住いの地域で「不登校 進学相談 高校」と検索してください。

東京都などでは行われているのですが、さまざまな発達障害の中学生と保護者を中心に進学相談会が開かれていることがあります。東

京都の場合は都立チャレンジスクールでアスペルガーのお子さんも受け入れていますが、受け入れにもケースバイケースな面がありますので、アスペルガーならだれでも受け入れてくれるというわけではありません。

受け入れに関しては、相談が必須です。アスペルガーであることを隠して受験したとしても、教員の経験値でばれると思います。解答用紙の筆跡ひとつ、小論文や作文で見られる思考回路、面接などでアスペルガーのお子さんは見分けられてしまうことが多いのです。

だからこそ、事前相談は必須です。教育現場では、不登校の生徒の中には発達障害を持っているお子さんも一定数いるという理解ですので、不登校専門の進学相談会にはアスペルガーに理解のある高校しかブースを出していません。高校に行けば終わり、ではないはずです。どの高校へ行けば我が子にとってよりよい高校生活と、よりよい将来が期待できるのかという点に関してシビアに見比べられるチャンスでもあります。

進学相談会は実際にその学校の教員が来ています。我が子を預けられるかどうかという目で見比べるためにも、たくさんの学校を一度に見られたほうが良いのではないでしょうか。不登校専門の進学相談会には、チャレンジスクールをはじめとして通信制高校、私立高校、定時制高校(公立・私立)、海外留学をあっせんする会社などが参加しています。

通信制高校の中には発達障害の支援専門をうたっている教育機関もありますので、そうしたところならアスペルガーについての理解も深いことが期待できます。

なぜ相談は大事なのか

アスペルガーをはじめとする発達障害は、人によって本当にさまざまです。もしお医者さんにちゃんとした診断を受けたことがなければ、とても素人判断でどうこうすることはできません。そのくらい多岐にわたり、程度も違います。

どの程度のアスペルガーを持っているのかによって、学校側の対応も変わってきます。この場合の受け入れは難しい、などのように断られる可能性もありますが、入学してから行きづらくなってしまうよりも、入学する前にどの高校がお子さんを受け入れてくれるのかということは判断してもらったほうがいいように感じます。

通信制高校はどうなのか

発達障害を受け入れるということを大々的におこなっている通信制高校もあるため、ある意味では全日制の普通高校よりも理解はある教員をそろえていることがあるのかもしれない通信制高校。通信制高校は卒業と同時に高卒資格が取れますし、就学支援金も普通の学校と同じく適用されます。

ひとつ注意したい場合が、「高校を卒業してすぐに就職」ということを考えている場合は通信制高校はよく調べたほうが良い、ということです。

高卒すぐの就職を目指すときには、はっきり言って通信制高校は不利です。毎日学校に通えない人、訳アリの人という見られ方をしてしまうからです。あくまでこれは一般的な場合ですのでご注意ください。

通信制高校によっては、会社と提携していて就職に非常に強いところもあります。相談会以前にも資料を見れば進学や就職の実績は書いてありますのでぜひ事前に請求して調べて行ってください。資料請求は無料で、一括請求もできます。

ですが、就職実績のところを見たり、相談会で実際にアスペルガーのお子さんが今までいたかどうか、そしてその子はどんな進路を選べたのかを聞くことにより、学校側の対応と卒業後のビジョンが見えることでしょう。

通信制高校の中には専門学校と提携して、卒業と同時に資格が取得できるものもあります。資格は就職に有利になることは言うまでもありません。いろいろな選択肢が選べるという意味で、さまざまな学校を調べてみるのはよいかと思います。

全寮制の通信制高校はどうか

近くに良いところがない場合は、学生寮がある通信制高校もあります。学生寮とは少し違いますが、学生会館と提携しているところもあります。これらもすべて資料で分かります。

学生寮と学生会館はどちらも寮母さんや管理人さんが常駐していて、朝晩のご飯も提供されます。独り暮らしよりも安全で食事面も安心です。学生寮は基本的にその学校の子しかいないのに対し、学生会館はその地域の学校の生徒をまとめて受け入れているため、さまざまな学校に通う子がいます。

アスペルガーの場合でも受け入れてくれる学生寮や学生会館はあります。独り暮らしはむしろ避けたほうがよいでしょう。日常生活が得意な子はよいのですが、自分の身の回りのケアが不得意な子だとひどい暮らしになりかねません。

寮生活を考慮する場合にも、どんな寮母さんがいるのか、どんな管理人さんがいるのか、アスペルガーの子はほかにも入寮しているかなど細かいことは実際に聞いてみるのが一番です。

アスペルガーのお子さんは一般的に集団生活は苦手と言われています。ですが、まったくできないというわけではなく、小さなころから支援学級にいたお子さんを見ても分かるように、集団生活も訓練をすることで上手にできるようになっていくケースも多く見られます。

お子さんが入寮に嫌悪感がないことを前提に、集団生活の訓練を兼ねるという意味で寮生活を検討してみても、よい社会訓練になると思います。

支援学級からでも行ける高校はある?

支援学級から全日制高校へ行けるかといわれると、それは「自治体によって異なります」とお答えせざるを得ません。なぜなら、支援学級では全日制高校受験に必要な内申点が付かないからです。内申点とは通知表に書いてある5段階の評価点のことで、進学に対してはこれが必要になる都道府県が多いのです。

ただ、支援学級だと支援高校ではない高校へ入るのが難しいかというと、内申点がなくても受け入れてくれる高校はあります。定時制高校と通信制高校は支援学級卒でも入学は可能です。

普通学級に在籍していて、「うちの子アスペルガーかも…」と思ってこの記事を読んでいるみなさんには、ぜひ医療的な診断を受けることをすすめます。アスペルガーをはじめとする発達障害はとても広域にわたり、出てくる問題もさまざまです。発達障害の度合いに応じてのサポートが必要になってくるので、素人が本を読んで診断できるようなものではありません。

まだ医療的な診断を受けていない人は、ぜひ受験シーズンになる前に受けてみてください。その結果をもって入学相談に行ったほうがすべての相談がスムーズに進むと思います。

すでに医療機関にかかっている方は、ぜひ担当医にも相談してください。運が良ければこのタイプのお子さんにはこういう進路がいいなどというアドバイスをもらえるかもしれません。また、その進路は厳しいと思うなどのアドバイスもいただけるでしょう。

背伸びして合わない高校に入ることが一番悲劇のような気がします。高卒資格を取って人生はゴール、というのではないと思います。よりよい将来のためにどのように高校生活を送るのが良いか、ぜひ家族で一緒に考えてみてください。

コメントを残す